いよいよ新年度がスタートしました。昨日はこの春退職を迎える100名の職員に退職発令を、本日は新たに入庁する新人59名に対し採用辞令を行いました。退職者が入庁したのは1970年代の高度成長真っ盛りの右肩上がりの時代、それに対して新人職員は不景気しか知らずに育った世代と、対称的です。財源不足や膨大な借金の話にも改めて驚く様子もなく、冷静な表情で私の話を聞いていたのが印象的でした。事務系職員で約30倍と、非常に高い倍率を勝ち抜いた彼らには、持てる潜在力を最大限に発揮し、固定概念や古い慣習に縛られず、新しい奈良市像を切り拓いてもらいたいと思います。
3月5日から始まった3月議会も去る26日(金)に終わりました。22年度予算では個人住民税の一部を市民自らが使途を選ぶことができる「市民が選ぶ1%支援制度」が「時期尚早」という理由で事実上否決されました。確かに全国的にも導入事例が少ない制度ではありますが、行政が全ての公共サービスを担うのではなく、地域の市民や公益活動団体がより積極的に担うための仕組みづくりは、政府による「新しい公共」議論にもつながる重要な施策です。今後改めて制度設計に磨きをかけ、提案したいと思います。一方、議会からはこの予算を万年青年クラブへの補助金等へ再配分するという修正案が出され、可決されました。万青補助金については不要判定の後、関係団体とも議論を積み重ねた上でようやく見出した妥結額であったため、今回の追加的配分に関しては、議会としても市民への説明責任が問われることとなります。
2010年4月 2日 01:17
[奈良市政]