11日より金沢で第2回日仏自治体交流会議が開催され、フランスと姉妹都市関係にある全国の自治体が集まりました。(奈良市は86年にベルサイユ市と姉妹都市締結)。この会議は日仏修好150年を記念して2008年にナンシー市で第一回が行われたのが始まりです。今回は日仏双方合わせて44都市の首長が集まり、文化・経済・環境・社会の4つの分科会に分かれ、両国の抱える社会的課題について討議しました。
私は少子化問題を扱う「社会」分科会に参加し、日本側から佐久市・市川市・甲府市・高山市、フランス側からトゥール市、ポー市、フランス市長会のメンバーと議論しました。保育所や託児所などの集団保育に加え保育ママと呼ばれる在宅保育など、多様な保育形態が進むフランスは「少子化を乗り越えた国」として有名です。一方で市町村には幼児受け入れの義務がなく、各自治体の裁量と独自の財源によって提供されている子育てサービスもあるようです。2004年からはNPOや民間企業も託児所の運営に参入したこともあり、今後、多様なサービスの担い手が存在する中で、どのように質の維持や責任の所在を明確化するかの議論が必要だという意見も出ました。
日本側からの事例紹介では、高山市が子育て関連予算の25%増・125施策の実施により合計特殊出生率を3年間でV字回復(1.44→1.62)させた事例が衝撃的でした。(高山市は2009年「にっけい子育て支援大賞」を受賞)
たくさんの気付きと学びを持ち帰り、奈良でも活かして行きたいと思います。
2010年5月14日 01:04
[日記]