去る6月議会では市長退職金をゼ口とする条例が可決されました。これにより一期4年で約3,450 万円の退職金が不支給とな ります(但し私の任期に限る)。
選挙の際にも、市民の皆さんから最も多く関心が寄せられたのがこの退職金問題です。2期務めれば約7,000万円、3期で約1億円の厚遇は、市民感覚では到底理解を得られるものではなく、真っ先に襟を正さなければならない点だと思います。私もサラリ ーマン家庭に育ちましたが、民間でも今、厳しい経済情勢の中で満額支給されない、もしくは分割払いといった話も聞きます。右肩上がりの時代にできた仕組みを、今一 度ゼ口ベー スで見直すことが私に与えられた役割だと感じています。
ここ数年、市では財政難を理由に一 部の市民サー ビスについては予算カットをさせて頂いている状況もあり、退職金以外の施策についても見直しに力を入れたいと思います。
一方で、 同時に提案 した市長以外の特別職 (副市長 ・教育長 ・常勤監査委員・水道事業管理者)の退職金については、議会で事実上否決され、最終的に市長分のみが対象となりました。
反対理由の多くは、退職金がないと優秀な人材の確保に支障をきたすというものですが、特別職には相応の給与を支払っているほか、その多くが職員として既に退職金を得ていることもあり、 2度、3度の退職金支給を是とするのは市民感覚とのズレを感じます。今回の条例が通れば4年間で総額約1億400万円の経費節減効果が見込まれただけに残念です。
2010年7月16日 22:00
[奈良市政]