昨年9月に行った市内201業者に対する2年間の指名停止措置を1年に軽減すると、8月31日に発表 しま した。 昨年の措置は、2006年に市営住宅建替工事に関する談合がテレビ番組で報じられたことをきっかけに、市民団体より監査請求・損害賠償請求が提訴され、最終的に昨年8月28日に最高裁で確定したことによるものでした。市内業者の約3分の1という、かつてない大規模な指名停止措置に対して、業界団体や議会からは地域経済に及ぼす影響が大きいと 、 軽減を求める声が連日寄せられました。市でも業者に対するアンケー 卜や有識者の意見聴取により、客観的な影響評価を実施しましたが、その一 方で、 談合自体が社会的に容認されるわけでは決してなく、市民からは厳しい措置を望む声も少なくありませんでした。
そこで、軽減云々を議論する前に、なぜ談合が起きたのかを再度検証し、抜本的な再発防止策を講じることが先決であるとの考えの下、本年7月に「奈良市入札制度等改革検討委員会」 (委員長:楠茂樹上智大准教授)を立ちょげ、議論の取りまとめとして「奈良市入札改革緊急報告」を頂きました。市はこれを受け、先月末に「緊急改革プラン」 (裏面)を策定、これまでより格段に厳しい入札制度の導入により不正防止が担保できるとして、今回の軽減に踏み切ることに致しました。しかし、無条件に解除するのではなく、1年以内に指名停止措置要件に該当する行為を行った場合は、通常の倍のペナルティを課すなど、 「執行猶予付き」の解除となります。今後も引き続き、さらなる制度改革に取り組んで参りたいと思います。
2010年9月24日 22:00
[奈良市政]