今年は大晦日が金曜ということもあり、毎週金曜の朝の街頭活動は、先週24日の富雄駅前が最後となりました。駅前でビラを配っていると、同じ駅でも、また同じスタッフ数でも受け取って頂ける数に相当な差があり、世論を肌で感じます。応援でも苦言でも構わないので、とにかく政治への関心を持ち続けて欲しい、と願いながら一通一通、手渡しさせていただきました。
今回のvol29では子ども手当の地方負担継続について触れました。直接お渡しできる機会に限界がありますので、以下、その概要を掲載します。
「0から創るなら」 2010.12.24発行 vol29
先日、来年度の子ども手当に関する制度概要が発表されました。政府においては今年度、地方との十分な協議もないまま、「暫定的な措置」として、その財源の一部を地方に求めるという異常な事態を強いてきました。これに対し、私もこれまで中核市市長会等を通して、重要施策の制度設計に際しては、地方の意見を十分に取り入れるよう要望してきましたが、最終的には、来年度も引き続き地方負担が求められるという結果となりました。
地方においては、非常に厳しい財政状況下にありながら、かろうじて自主財源を捻出し、独自の子育て支援策の充実に取り組んでおり、今回の決定は「地域の事は地域で決める」という、地域主権・地方分権の流れに大きく反するものです。
一方で学校給食費や保育料を子ども手当から徴収できる仕組みは導入されることとなり、現在奈良市で給食費約150万円、保育料約2800万円の未納分については解消の可能性が見えてきました。しかし、これは単に制度設計を変更しただけであり、地方負担とは別の問題です。国策として選挙で掲げたマニフェストが実現できなければ、地方に負担を押し付けるという手法は、目の前の現場ニーズを放っておけないという基礎自治体の弱みに付け込んでいるとも言えます。
国においては、まず現場の声を基礎とし、国と地方の明確な役割分担の下、その財源と権限の着実な移譲を図ることが不可欠です。