市民が主役の奈良市政をめざす仲川げんの活動日記。

仲川げん
2011年9月11日 23:55 [日記]

みんなのエネルギー・環境会議

10日(土)は京都で行われた「みんなのエネルギー・環境会議 京都」に登壇者として参加しました。この会議は東日本大震災とそれに伴う福島原発の事故を受けて、これからのエネルギー政策を、国や企業に任せきりにするのではなく、生活者自身が「我が事」として捉え、議論・対話を行っていくことを目的とされています。

セッション1ではコーディネーターに東京工業大学の澤田哲生さん、話題提供者に橘川武郎さん(一橋大学)と吉岡斉さん(九州大学)、登壇者に鈴木達治郎さん(原子力委員会)や粟野明雄さん(福井県原子力平和利用協議会)他というように、多様な立場・考え方の方が同じ壇上で議論をするというものです。

私はセッション2に登壇、こちらでは環境エネルギー政策研究所の飯田哲也さんが話題提供者として登壇され、尼崎市長の稲村和美さんや気候ネットワークの浅岡美恵さんほか、合わせて8名が壇上で議論を交わしました。

両セッションを通じて印象に残った話題提供者の発言は以下
■橘川さん
・原子力の是非から議論をスタートさせると答が難しくなるが、再生可能エネルギーの普及+省エネで節電+火力のゼロエミッション化、で足りない部分を原発に依存する、という「引き算」で考えると解が見えてくる。またポジティブに「リアルな原発のたたみ方」を考える事ができる。
・設備容量では再生可能エネルギーが原子力を上回っているが、稼働率が低く、発電ベースでは3分の1にしかなっていない。さらなる利用拡大には規制緩和が重要である。

■飯田さん
・電力不足の問題と、原子力の安全問題は切り離して考えるべき
・自然エネルギーはこれまでの10年に比べて、これからの10年が安く・早く・大量に伸びる。「自然エネルギーが役に立たないものである」、というのは20世紀型発想である
・どのエネルギーを選択するか、地域で新しい政策・制度を作る事が国を動かす方策である(飯田さん)

今9月議会でも原発問題への質問がいくつかありました。私も従来より、少しずつでも着実に原発依存度を下げて行くことが重要だと考えています。しかし今回の会議を通して、そのための具体的なアクションを政府や電力会社に任せきりにしていてはいけない、と感じました。

これまで、エネルギー政策は地方自治体の「所管マター」ではありませんでしたが、今後はスマートコミュニティ等、地方が主体的に取り組むべき領域も大きくなります。引き続き研究・議論を行い、市の政策に活かして行きたいと思います。

当日の様子はUST配信もされています。
詳しくは「みんなのエネルギー・環境会議」のサイトへ
http://www.meec.jp/

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