度重なる職員不祥事を踏まえ、奈良市では去る5月24日よ り職員アンケー卜を実施 しています。 対象は全一般職職員3,046名で、長期入院中等の場合を除き、原則全職員に回答を求めるものです。内容は非常に簡潔で、現在及び過去5年間に、自分自身や周囲で①公金の取扱い、②それ以外のこと、で不祥事や市民の信頼失墜につながることがあるかどうかを尋ねるものです。また、「職員不祥事がなくならない原因」と「職員の不祥事をなくすためにどうすれば良いか」を記載する設聞を設けています。今回のアンケー卜を任意回答ではなく職務命令とした事に対し反発の声もありますが、 私はこれまでの奈良市の体質として「見て見ぬふり」が非常に多く 、 管理職のチェック体制や職員聞の風通しの悪さが、事件を未然に防げなかった 1つの要因だと考えています。また、刑事訴訟法にも「官吏文は公吏は、その職務を行う と によ り犯罪があると思料すると きは、告発をしなければならない。」と公務員の告発義務が課せられており 、 公共の利益のために通報 ・ 申告 を求めることは公益通報者保護法の趣旨にも合致しています。さらに、相次ぐ不祥事により市の信頼が失墜していること(必然性)、調査という手法によって現場を最もよく知る職員が奈良市の実態を明らかにすることが強く求められること(合理性)がありますの具体的には、個々の職員がアンケートに記載・厳封の上、 外部の弁護土3名で構成する調査委員会が内容を調査・分析し、その結果をとりまとめたものを市に報告して頂きます。もちろん、このようなアンケートを行わな ければならないこと自体が問題なのですが、職員一人ひと りがニ度と不祥事を起こさないという強い決意を持ち、真に働きやすい職場環境を取り戻す事が、市民にとっても最善であると考え、取り組んでいます。