先週土曜日に、鎌倉市の松尾崇市長が奈良市にお越しになりました。今回の訪問は災害時相互応援協定と観光交流宣言の締結が目的で、奈良国立博物館での特別展「頼朝と重源」の初日に合わせて締結式を執り行いました。
鎌倉市との縁は、治承4年(1180年)に平氏の南都焼き討ちにより大きな被害を受けた東大寺の復興に、源頼朝が支援者として多大な協力をしたことが知られています。また、鎌倉は鎌倉大仏を始め、鶴岡八幡宮など数多くの文化財を持つ歴史都市として、来年の世界遺産登録(武家の古都 鎌倉)をめざしておられます。
今回の提携では、両市いずれかで大規模な災害が発生した際に、被災者支援や物資の提供等はもちろん、文化財の滅失を防ぐための専門的な支援を行う事を謳っています。また観光分野では、両市を訪れる歴史ファンや外国人観光客等を相互に送客・誘客するための連携や、伝統行事を通じた交流等が挙げられます。
いずれにしても、両市の縁の深さを考えると、これまで行政レベルでの連携がほとんどなかったことが不思議なぐらいです。松尾市長は私の3歳年上と非常に若く、情熱的で行動力のある方だと感じました。今後、両市の行政のみならず、民間での交流をさらに深めて行きたいと思います。
両端は左から立会人の北河原公敬氏(東大寺別当)、同じく右端は吉田茂穂氏(鶴岡八幡宮宮司)