国政では16日の総選挙により約3年ぶりに政権が再交代することとなりました。当時は守旧派と改革派の二者択一という分か りやすい構図でしたが、その後の民主党による政権運営により、実行力を伴わない政治に対する国民の失望が今回の選挙結果につながったと感じています。一方大躍進とはなりませんでしたが日本維新の会は、橋下市長の現場での改革実績を震が関に持ち込むという点で実現可能性が一定評価された点があると思います。
奈良市でもこの3年間、 猛烈な勢いで行革に取り組んでいます。 入札制度改革や民問委託の拡大、特殊勤務手当や給料の独自カット、市長退職金の返上などが挙げられますが、 中核市41の中でも最も悪い本市の財政再建にはまだ十分とは言えません。そのような状況の中で、今議会に提案したのは下水道料金の改定議案で'す。 下水道事業は法律でも独立採算が求められていますが、奈良市の場合は毎年約16億円の赤字補てんを行っています。これについては包括外部監査や有識者による委員会でも早期の経営改善が求められています。一方、県内12市では最も高い天理市が標準家庭で月2,730円、最低が葛城市の1, 680円ですが、 奈良市は1,720円と2番目に安い状況です。また全国の中核市平均も2,366円と奈良市の安さは断トツです。改定後の料金は2,260円を予定していますが、これは他市の平均的な金額に相当するとともに財源不足額のおよそ半分を賄う形になります。他市の例を見るまでもなく、本来はもっと早い段階で料金の適正化に取り組むべきでしたが、有権者に嫌われる政策は先送りしてきたのがこれまでの市政のスタンスでした。将来世代への付け回しを断ち切るためにも、ぜひ皆さんのご理解をお願い申し上げます。
2012年12月21日 22:00
[奈良市政]