市民が主役の奈良市政をめざす仲川げんの活動日記。

仲川げん
2013年2月 8日 22:00 [奈良市政]

ビッグデータオープンデータと自治体革命

 奈良市と福岡市・干葉市・武雄市の4市は、行政が持つ膨大なデータを活用し、新たな産業やサービスの創出可能性を探るため、企業等からの積極的な提案を募集する事になりました。私たちの生活は、もはやデジタル機器無しでは成り立たなくなっていると同時に、この10年間でデータ処理能力と容量が飛躍的に向上 し、それぞれの端末が多様なネットワーク と接続され、日常生活の見えない部分まで「オンライン化」の波が押し寄せています。分かりやすいものではwebやメール、SNSを通じて個人が画像や音声・動固などを自在に受発信する事から、車の力一ナ ビや交通機関のICカードのように大量のデータ を分析することで渋滞緩和や新たなサービスにつながるものまであります。

 ビッグデータ は、この大量のデータを活かし近未来を即座に予測し、事故等の未然解決やスピーディーな政策展開につなげることができます。例えば埼玉県では力一ナビの走行データ を基に急ブレーキ多発箇所を特定して道路整備に活かしています。また米国サンタクルーズ市では過去の犯罪発生時間・場所・地理的条件等のデー タを収集分析することで、犯罪が起きそうな時間帯に警察官を配置することに成功、実際に窃盗犯罪が約2割減少したというデータもあります。

 一方、オープンデータの考え方は、行政の持つ様々なデータから個人情報を切り離し、二次利用可能な形で公開・共有することで社会が効果的に利活用し、新たな価値を生み出そうとするものです。例えばAEDの設置場所や身障者用トイレの位置情報を企業に提供することで、観光産業に寄与する事ができます。また各種統計データに関 しても、従来のように1年遅れで公表される数字を待つまでもなく、即座に動向がチヱツクできれば、市場のニーズにマッチした商品やサー ビスを機を逃さず提供することが可能になります。しかし現時点では、この「宝の山」は十分活用されていない状況があります。そこで今回発足した4市協議会ではビッグデータ-オープンデータの活用に関して、広く企業・市民からアイデアを募集し、具体的な事業展開につなげていきたいと考えています。この中では行政データの民間活用もあれば、企業データの行政活用もあり得ると考えています。

 IT革命によってもたらされたものが情報の集積化と業務効率化の向上であるならば、ピッグデータ・オープンデータがもたらすのは、その先にある近未来予測だと言えます。よりよい社会をより効率的に創り出す大きな可能性を秘めたチャレンジが始まります。

Twitter Facebook  Instagram
このページの先頭へ