新年度最初の仕事は新規採用職員への発令。今年は新卒・経験者採用を含む105名の新たな仲間を迎えることになりました。本市では新採は27歳まで受験できますので、これまでも民間企業等を経て入庁する職員が多数いましたが、さらに即戦力として高度な職務経験を有する人材を確保するために、就任2年目より職務経験者採用を行っています。この試験では従来の受験資格をさらに10歳上回ることができるため、この春入庁する職員では最高が38歳となります。
今日の帰り道にちょうど一緒になった新採職員からは「いわゆる同期入社の中で、いろんなキャリアの人がいるのは刺激になる」と話していました。その3名の職員も、1人は他の自治体からの転職、2人は民間(小売業と警備会社)からと、ユニークです。他にも航空会社やテレビ局、金融機関やFMのDJなど、毎年多彩な戦力が加わっています。
私はこれからの行政は、今までの当たり前を捨て、現場目線で公共サービスを作り直す(リニューアル)する能力が必要だと思います。さらに言えば、金をかけずに知恵で勝負することも必須です。もっと言えば、街という大きな装置を最大限活用して、しっかりと稼ぐ発想が求められていると考えています。先日、佐賀県武雄市の図書館リニューアルについてはツイッター(@nakagawagen)でも書きましたが、従来は「できない」「難しい」と制約要因を先に並べて諦めてしまっていた事も、「やれる方法を考える」という視点で取り組めば必ず新しい解が見つかることを示してくれたと思います。
この春、新たに市役所の門をくぐった若者たちが、定年を迎えるのは2050年前後。既に奈良市にはリニアが走り、観光の動線はもちろんの事、あらゆる街の状況が変化しているはずです。新戦力の皆さんには、変えるべきものと守るべきものをしっかりと見極め、しなやかに発想することを期待しています。