資源の無い日本にとって最大の資源は人材とよく言われますが、今後は新興国も含めた激戦の中でよりグロ ー バルに闘うことのできる人材が求められています。先日参加したある会議で、「2年ほど前から日本からハーバード大学を受験する人が急増している」という話題が出ました。これまで日本では長らく、「受験生は東大-京大を頂点とした偏差値ピラミッドの中で少しでも上をめざし、仮に海外の大学に留学するとしても、まずは日本の大学に入ってから」という固定観念がありました。しかし世界の大学ランキングでは東大の9位を最高に、ベスト100には5校が入るのみ(英THE誌)。 当の東大も秋入学への全面移行をめざすなど、大学側も世界を意識せざるを得ない状況になっています。受験生の海外志向は、世界に取り残される日本の教育に見切りをつけ、自力で国際競争を勝ち抜く力を身につけようとする姿とも言えます。
私も「教育再生なくして日本の再生は為し得ない」と考え、教育の「質」と「信頼」を高める己とを市政の重要課題の1つと位置付け取り組んでいます。現在、奈良市では通常の県費教員に加え、約100名の市費教員を独自に雇用し、きめ細かな教室運営を行っています。また学力調査についても小4から中3まで毎年実施し、子どもの学習到達度と教員の指導力チェ ックを同時に行います。さらに全米就職ランキング1位の教育NPO「Teach For AmericaJの日本組織と連携し、民間経験のある若手教員を現場に投入するなど、全ての子どもに最善の教育環境を用意する、という考えの下、新たなチャレンジに取り組んでいます。
2013年4月12日 22:00
[奈良市政]