消滅可能性都市に関連して、まず何ができるかを考え、可能な限りスピーディーに対策を講じるため、奈良市では「奈良市人口政策プロジェクト(略称PPP)」を立ち上げました。(第1回の概要はこちら)
本日は2回目の会合でしたが、「少子化対策」・「定住促進」・「女性の活躍」・「観光・経済活性化」・「都市整備と環境」の5つのワーキンググループからそれぞれ市の現状とそれを裏付けるデータが示されました。
中でも特徴的なのは子育てニーズ調査から見えてきた、子育て中の母親の就労状況です。0~5歳の就学前児童のいる母親のうち、フルタイムで働く割合が5年前の18.9%から28.3%に大幅に増えていることが分かりました。これは小学生の母親も同じ傾向で、同じく18.8%から24.5%に急増しています。
ここでポイントなのは、小学校入学前のほうがフルタイム率が高いということ。これはいわゆる「小1の壁」と言わる問題ですが、小学校の学童の方が保育園よりも預かり時間が短いことから仕事の継続を断念される傾向があり、全国的にも課題になっています。現在奈良市では全46小学校にホームがあり、小学6年生まで受け入れている(他市では3年生までが多い)のが特徴。さらに利用料金が月3000円と近隣中核市でも最安値となっています。一方で平日の開所時間が18時まで、土曜日は9時から17時までと、やや短いのが弱みとなっています。
学童に関しては利用率も5年前の12.5%から20.4%に増加しており、また今後の利用希望も17%とほぼ倍増していることから今回の重点対策の1つとして見直しを検討していきたいと考えています。
その他にも様々な観点から課題が浮き彫りになってきました。次回の会合では、具体的な対策案を議論する予定です。
2014年7月22日 22:56
[奈良市政]