市民が主役の奈良市政をめざす仲川げんの活動日記。

仲川げん
2014年12月13日 22:00 [ニュースレター]

訪日外国人、過去最高を記録 奈良観光は新たな時代へ

 奈良を訪れる外国人観光客の勢いが止まりません。 全国的にも史上初めて1000万人を超えた昨年を、今年 はさらに2割ほど上回ることが確実視される中、奈良市 でも1300年祭で盛り上がった2010年(63万人)に到達 する見込みとなっています。実際に市内の主要観光地で は「日本人が見当たらない」と言われるほど外国人の増 加を実感します。ホテルの稼働率でも1月以降すべての 月で対前年を上回っており、特にこれまで弱かった夏場 の稼働率が向上しているのは、日本人と旅行形態の異な る外客の影響が大きいと考えられます。これまでもホテ ル不足が指摘されてきた奈良ですが、「春・秋は満室で大 阪・京都に逃げられ、夏・冬は閑古鳥。通年のビジネスと しては投資に見合わない」と言われてきました。昨年は3 施設が閉鎖もしくは建替えで計154室が消失したことで トータルの宿泊客数は141万人と微減しましたが、今後 1年以内に約260室が開業予定で、さらに県営プール跡 やJR奈良駅前等で新たなホテル誘致計画が進んでいる こともあり、宿泊型観光への転換に県・市共に大きく舵を 切っています。

 一方、人数だけでなく何よりも注目すべきはその経済 効果です。直近の国の調査によると訪日外国人一人当た りの消費額は15万8000円と、昨年比13%増と過去最 高を記録しています。国内人口が長期的な減少傾向に ある日本において、必然的に細る消費を補う存在として 観光客の果たす役割は非常に大きいと言えます。日本の 定住人口一人当たりの年間消費額は約120万円ですが、 国内の日帰り観光客なら79人、宿泊客なら24人、外国 人観光客なら7人で代替できると言われています。奈良 市の人口は1960年から2000年にかけて約3倍に急増 しましたが、その後は毎年1000人程度の「微減状態」が 続いています。他市では既に大幅な減少傾向がみられる 中、「まだ奈良市は大丈夫」という声も聞かれますが、今 後は「定住人口+交流人口(観光客)」という発想で、奈良 市の強みを生かした政策をいち早く実行することで将来 の街の活力が決まってきます。

 先月は台北で行われた台湾最大の旅行見本市に出展、 昨年に引き続き私も自ら乗り込みトップセールスを仕掛 けてきました。台湾は親日的で家族での来訪が多く、ま た一人当たり消費額も高いため、より多くの経済効果が 見込めます。この5年間で奈良市にも約5倍の来訪があ り着実にプロモーションの効果が見えてきました。今年 度はその他にもシンガポールやインドネシアでも職員が 営業に飛び回っています。待ちから攻めに姿勢を変えた 市役所に、来年もご期待ください。

http://www.nakagawagen.net/pdf/newsletter_vol72.pdf

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