3日に開会した6月議会では、まず開会冒頭で先日の環境部職員逮捕事件について陳謝、全容の解明と再発防止の徹底に全力を尽くすことを申し述べました。今回の事件は環境部の現業職員が、市民の持ち込みごみの中から換金性の高いもの(アルミ缶や自転車)を抜き取り転売していた事件、またその後の警察による捜査で公用車の燃料を窃盗した容疑が挙げられており、現在も捜査が続いています。環境部改革はこれまでも私の政策の肝であり、病気休暇の不適切な取得や勤務時間中の職場離脱(いわゆる中抜け)への対策、また特殊勤務手当の見直しや民間委託の拡大等、特に力を入れてきたテーマです。昔ながらの働き方を改める中で職員の意識も着実に変わり始めた矢先の今回の事件に私自身も強い憤りと責任を感じています。
実は今回の事件への対応は従来と大きく異なります。これまでも環境部では不祥事が指摘される度に実態調査を行ってきましたが、市の調査能力や権限では限界がありました。またMBSのVOICEという番組で中抜け疑惑が報道され職員を処分した際には、ナンバープレートにかけられたモザイクが支障となり、最高裁まで争いましたが最終的に「疑わしきは罰せず」となり処分を取り消した事もありました。そのような経験から今回は当初から警察との連携を重視し、十分な証拠を押さえ確実に事件化するという方針を採ってきました。結果的に逮捕まで約1年がかかりましたが、逃げ得を許さないという意味で私は必要な手続きだと考えています。
一方、今回の事件を受けて行った市の調査で明らかになったのは、一部の問題を起こす職員と管理職の力関係。関係者のヒアリングの中で捕された職員が従業員組合の幹部として幅広く影響力を行使していたという事が分かってきました。上司ですらモノを言えない雰囲気を作り出してきた、積年の構造問題を壊す必要性を強く感じています。幾度となく繰り返してきた環境部の不祥事体質を今度こそ改革し切るという強い思いで取り組んでいます。