市民が主役の奈良市政をめざす仲川げんの活動日記。

仲川げん
2016年12月 6日 09:15 [市議会]

12月議会での新斎苑提案説明

まず、一般会計について、でございますが、本市喫緊の課題でございます新斎苑整備事業に関する経費でございます。

平成28年3月議会におきましては、「市の責任で住民の自然災害に対する不安の払しょくを図るべき」とのご指摘を多くいただいたところであります。また住民に対しまして、より丁寧な説明や理解を得るための努力が不十分である、とのご意見も頂戴をした次第であります。私どもと致しましても、これらの指摘は大変重要なものと考え、既に実施をいたしております計画地の土質調査や周辺の地質状況調査の結果などを基に、4月以降、地元・周辺地区で住民集会やミニ集会、また戸別の訪問や資料の配布などを繰り返し実施し、住民の皆様への説明に努めてきたところでございます。

 

また住民説明会や議会のご議論の中から「市が実施した調査に対し客観的な評価を得るべき」との提案がございましたことから、市が実施をいたしました計画地の土質調査や、周辺の地質状況調査及び斜面安定解析調査に対しまして、京都大学防災研究所の先生方に第三者評価を実施していただいたところでございます。その結果、京都大学防災研究所流域災害研究センター長の藤田教授からは「計画地の地盤状況、土石流の発生状況、地下水に関しての必要な調査、検討は実施されており、報告書及び説明資料の内容も特に問題はないものと評価をする。」と、次に京都大学防災研究所斜面災害研究センター長の釜井教授からは「計画地の地盤状況に関して必要な調査、検討は実施されており、報告書及び説明資料の内容も特に問題はない。」また、京都大学大学院物理学研究科地球惑星科学専攻個体地球物理学講座の堤准教授からは、「計画地及び周辺の活断層に対する必要な調査、検討は実施されており、報告書及び説明資料の内容も特に問題ない」との評価をいただき、「追加的に計画地の断層調査として物理探査及びボーリング調査の実施が望ましい。」との指摘を頂いたところでございます。

このことから去る9月議会におきまして追加的な調査の予算を提案させて頂き、ご議決を賜りましたことから、速やかに調査を実施して参った次第でございます。結果と致しましては、「小断層や岩盤の割れ目がやや多い箇所は確認されましたが、岩盤全体として建築物の支持層として特に問題はない」との結果を頂くことができました。

また昨年から実施をしておりました環境影響評価につきましても「本事業は、周辺環境と調和が保たれ、環境保全に十分配慮した火葬場及びアプローチ道路の建設事業である」との評価結果が得られたところであります。さらに議会からもご指摘を賜っておりました保安林の件でございますが、用地確定作業の結果、計画地とは重なることがないということを確認できておるところであります。

一方で、私はこの新斎苑問題を市民全体の課題としても考えていくことが重要と考え、全市民を対象とした説明会を開催をするとともに、ご要望をいただいた自治会等に対しましても、直接出向いて説明を行うなど、市民理解を得るための取り組みを積み重ねてきたところでございます。新斎苑問題につきましては、計画地周辺にお住まいの方は勿論、市民全体がこの問題に関心を持ち、これまでご苦労をおかけをしてきた地区と、これからご協力をお願いする地域の皆様に対し、全市民が感謝の気持ちを持つことが重要だと考え、様々な機会を捉え、全市的な理解を広げる取り組みもつづけさせて頂いております。

市といたしましては、このような4月以降の様々な取り組みにより、住民の皆さまの自然災害に対する不安の払しょくに努めるとともに、これまでにご指摘をいただいた事項や、多くの調査結果を反映をいたした「奈良市新斎苑基本計画」を作成させていただいたところであります。

この基本計画に基づき、必要となるアクセス道路橋梁設計業務委託や運営事業者選定にかかる必要書類の作成等に関わるアドバイザリー業務委託など、新斎苑整備事業として8,200万円を計上しようとするものでございます。

住民の皆さまのご理解を得るための取り組みにつきましては、今後も引き続き努めて参りたいと考えているところであります。

本事業につきましては、賛否それぞれに様々なご意見を賜っておることは、十分認識をいたしているところでございますが、今年で100年を迎え、歴代市政が60年の長きにわたり実現させることができなかった移転・建て替えという問題を市政の最重要課題として、何としても前進をさせてまいりたいと切に願っている次第でございます。議会の皆様方に対しましても、改めてご協力をお願い申し上げる次第でございます。

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